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日々のエコアクション

第16回プラスチックはちゃんとリサイクルされているの?

厳しい現実

各家庭で分別したプラスチックは、自治体が回収した後、さまざまな形でリサイクルされています。
ただ、残念ながらアルミ缶や古紙類のような「循環型のリサイクル」とは言いにくい現状です。
“ペットボトルが再びペットボトルに生まれ変わる”といった水平リサイクルも一部実現しているものの、大多数のプラスチックはより低品質な再生樹脂、パレット、土木建築用資材などに“ダウンサイクル”されるほか、高炉・コークス炉原料やガス化(燃料利用)などの形で利用されています。

なぜそんなにリサイクルが難しいの?

そもそも分別されずに燃やされるプラスチックも多く、プラスチックのリサイクル率は日本全体で見ると20%台という水準です。
「なぜもっとリサイクルが進まないのか?」というと、端的に言えば、プラスチックは非常に種類が多く、また食品パッケージなど汚れの付着も多いため、それらを一緒くたに集めてもうまくリサイクルできないからです。
ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、アクリルなど、日用品にごく一般的に使われているプラスチックだけでも軽く十種類以上に及びます。

それらを単一素材ごとに分けて分別できれば、もっと質の高いリサイクルが可能になるのですが、現実的には困難です。
分別できない「複合素材」の製品も多い現状を思えば、もっとリサイクルを推し進めるためには、社会全体で“リサイクルのしやすさ”をあらかじめ見越して製造するような配慮が必要となります。

手軽なおすすめアクション

そんな中、ぜひおすすめしたいのが、よくスーパーの店頭などにある回収ボックスの利用です。
スーパーの店頭では、牛乳パックやアルミ缶と一緒に、「発泡トレイ」や「透明トレイ」、「卵パック」など、店舗によってさまざまなパッケージの回収が行われていますが、ここに出すことで、よりきめ細やかな分別による効率的なリサイクルが可能になります。
よくイベント会場などで集められている「ペットボトルのフタ」なども同様です。
「分けられるものはできるだけ分ける!」を心がけつつ、より根本的な状況の改善を願いたいところです。

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