
小野塚 彩那
AYANA ONOZUKA
なぜこのプロジェクトに参画されたのでしょうか。
理由を教えてください。
スキーを通じて自然環境に身を置くことで、気候変動というものをリアルに肌で感じ、体感しています。特に私がいるフィールドは、雪というものが多かったり、少なかったり、目に見えて自然環境へのものさしとして見受けられます。アルペンスキーやハーフパイプの競技者として活動しているときは、人工降雪機で雪を作り、競技をすることも少なくありませんでした。しかし、今、自然の中に身を置いて、活動している中で、どんな状況でも当たり前のように競技ができていたことが、いかに不自然で、環境へのインパクトが大きいかが今になってわかりました。自然の中で活動させてもらっている以上、環境問題から目を背けるわけには行きません。プラの問題も、同じことが言えると思います。なかなか個人だけでは大きなアクションに繋がらなかったりする中で、この活動を通じ、たくさんのアスリートたちが同じ方向を向いていること、環境問題に対して同じような思いを持っているアスリートがいることを受け参画しました。
ご自身が普段から行っている
使い捨てプラごみ削減に関するアクションを教えてください。
個人的には今や当たり前になりつつマイボトル、エコバッグの利用をし、、日常生活で削減できるプラごみはできるだけ排出しないように心がけています。しかし、個人でできることの限界はあるので、2021年より、地元新潟県南魚沼市でおこなっているAyana's Return Projectでは地元小学校へオリンピックやキャリアなどの話に加え、環境問題に対する特別授業を年間約600名ほどの児童におこなっています。その中で、小学生でもできるとこを考えてもらうきっかけづくりや、プラだけでなく、再エネへのエネルギーシフトや、雪国だからこそ考えられる事案なども提案しつつ、授業を受けてくれた子供たちへのプレゼントとして、過去にエコバッグ、ライスレジンで作られたクリアファイル、バンブーレジンで作られたカトラリーなど、日常生活の中でも無意識に使えるようなものをお渡しし、その商品を見たときに何かまた考えてもらえるようなきっかけになればと思っています。また、プロジェクトの一環でスキー場でのマウンテンクリーンでは、プラごみは自然界に還らないこと、なぜスキー場にこのようなゴミが多くなってしまうのか?など参加してくれた子供たち、保護者の方達と話しながら活動をおこなっています。
ACTION PLAN
今後行っていきたいこと・チャレンジしたいこと
大会やイベントでのマイボトル、マイカップの利用、気軽にリフィルできるウォーターサーバーなどの設置、また、飲食出店をする方達にも協力をしてもらい、プラスチックだけでなく、会場で排出されたゴミが再利用できるようなシステムを作り、その翌年のイベントで再利用されたものが使われるようなリユースシステムが構築できればと思っています。すでにこのシステムは音楽イベントで実施されているので、実現は可能だと思っています。ウィンタースポーツは他のスポーツに比べても、使用する道具や、スキー場で使われる電力など、環境インパクトが大きいと思うので、何かしらの形で±の大会やイベントができたらと思っています。
MY PLEDGE
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Rethink
普段の生活や身の回りのものについて使い捨てをしていないかあらためる(意識する)
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Rethink
周りの人と気候変動などの環境問題について話す
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Refuse
必要のないプラスチック製品の使用をやめる、受け取らない
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Reduce
出来るだけプラスチック製品を使う量を減らす
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Reuse
使い捨てずに繰り返し使える製品を選ぶ
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Reuse
再利用できるものは継続して使用する
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Reuse
使わなくなったものをゆずる、有効活用する
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Replace
プラスチック以外の環境に配慮したものに変更する
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Recycle
リサイクルを意識してごみを分別する
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Advocate
使い捨てプラごみ削減のアクションを周りの人に提案する
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Advocate
「HEROsPLEDGE」を広げる
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Advocate
削減に向けた活動をしている人、団体を支援する
PROFILE
2011年、アルペン・基礎スキーからハーフパイプに転向。2014年ソチオリンピック銅メダル、W杯総合優勝2回、2017年世界選手権優勝。2018年平昌オリンピック5位入賞後、X-GAMESを最後にハーフパイプからフリーライドに転向。日本人女性初のFreeride World Tour参戦。
一児の母となった現在も、フリーライドの第一線で活躍中。
2024年には、ドキュメンタリー映画『MOMENTAL』を公開し、『挑戦する母』としての姿を発信。