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日々のエコアクション
第14回『プラの分別、再確認!』
とてもややこしい「容器包装プラスチック」
プラスチックの分別、「実はあやふや…」だったりしませんか?
日本はごみの分別が自治体によってまったく異なるため、戸惑う方も多いことと思います。
まず、いちばん一般的な「容器包装プラスチック」。これは様々な食品パッケージや、洗剤・シャンプーのボトルなどのプラスチックを分別して資源化するものです。あくまでも「容器包装」が対象なので、たとえばプラスチック製のおもちゃやハンガー、クリアファイル、CDやDVDなどは対象外となります。
「素材は同じプラスチック」なのに、なぜこんなにややこしいシステムなのかというと、20年ほど前に、国として「もっとリサイクルを進めていかなければ!」となった時、割合の多かった容器包装に狙いを定めて、事業者に費用負担して資源化を進めていくことになったため。
結果的に、容器包装以外のプラスチックごみは置き去りにされてしまったのです。
「燃えるごみ」や「燃えないごみ」となるプラスチックも…

容器包装以外のプラスチック(=いわゆる「製品プラ」)は、多くの自治体で「燃えるごみ」もしくは「燃えないごみ」に分別することとされています。焼却炉の性能などにより、まったく同じものが「燃える」とされたり、「燃えない」とされたりするので、これまたややこしい部分です。 さらに、「容器包装プラスチック」についても、コストや労力に見合わないなどの理由で分別資源化を行わず、「すべて燃えるごみ」として処理している自治体もあります。
この辺りは自治体ごとにルールを確認してみるよりほかないので、疑問に思った方はぜひお住まいの自治体のウェブサイトを覗いてみてください。ほとんどの自治体が情報をわかりやすくまとめてくれています。
解決の流れも生まれている
こうしたややこしい現状にはかねてより批判も多く、ついに令和4年の法律改正(通称「プラ新法」)で、容器包装プラスチックも製品プラスチックも「すべてまとめて一元的に資源化しましょう」という指針が示されました。
残念ながら「努力義務」のため、対応している自治体はまだごく一部ですが、これが広がっていけば、仕組みはかなりわかりやすくなるはずです。
次回は容器包装プラスチックの分別のコツや注意点を紹介します。
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