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日々のエコアクション
第9回『もう着ない服、どうすればいい?』
大量の古着が捨てられている
みなさんは着なくなった服をどのように処分していますか?
環境省の最近の調査によると、国内で手放された服の3分の2は単に「可燃ごみや不燃ごみとして捨てられている」そうです。
化繊の服の大半はプラスチック素材(=合成繊維)。
プラスチック問題の観点からも深刻な課題です。 「自治体の資源回収に出している」という人も多いでしょう。 全国の自治体の半数以上が古着の分別回収を行っています。
ぜひ一度確認してみてください。 ただ、実際には「資源回収に出しているから安心」とは言い切れないのが古着の難しいところです。
古着が再利用されるには…
回収された衣類はまず「選別」され、まだ着られるものは古着としてリユース、繊維としてリサイクル可能なものはリサイクルされます。
でも、残りは残念ながら焼却処分に。 複数の素材が混ざっている「混紡」の衣類は、一般的にリサイクル困難と言われます。
カビや汚れ、雨に濡れるなどして状態が劣化したものも同様です。
また、古着は相当量が東南アジアなどの途上国に輸出されますが、現地のニーズに合わない服は売れ残ってごみとなり、むしろ途上国の環境汚染につながってしまいます。同じことは慈善団体による古着の寄付でも多発していると言われます。
ぜひ利用したい回収ボックス
そんな中、より安心感をもって利用できるのが各種「回収ボックス」です。 筆頭格は「PASSTO(パスト)」や「BRING(ブリング)」。
どちらもブランドを問わず、全国3000か所以上の回収ボックスに古着を投函することができます(詳細は公式サイト参照)。
店頭回収なら雨に濡れる心配もなく、異物混入のリスクも低いなど、より安定した循環が可能となるほか、どちらもリサイクル業界のトップランナーなので選別やマッチングもしっかりしていて、リユース+リサイクル率は100%近い数字を誇ります。 ぜひ設置マップをチェックして利用してみてください。
その他、無印良品やパタゴニアなど、自社ブランドの古着の店頭回収に取り組んでいる企業も増えています。
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